高齢者の摂食・嚥下障害について

「食べにくい」「むせやすい」などの症状はありませんか?
食事の際に「むせる」「うまく飲み込めない」といった症状がみられる場合、摂食・嚥下障害が疑われることがあります。
この障害は、高齢の方や病気により体力が低下している方、脳卒中などの後遺症がある方に多くみられます。
このような症状はありませんか?
- 食事中によくむせる(特に水分やみそ汁など)
- 食事中に限らず、唾液などでも突然むせる・せき込む
- 飲み込んだ後も口腔内に食べ物が残っている
- 食後にガラガラ声になる
- 食事の途中で疲れて、すべて食べきれない
- 体重が徐々に減少している
- 飲みなれていたお薬が飲みにくい
- 尿の回数や量が減っている
- 夜間にせき込むことがある
- 発熱を繰り返す
これらの症状は、誤嚥(ごえん)を高める要因にもなります。
ご本人が症状に気付いていない場合もあるため、ご家族や介護者の方は、日常の中でこうした変化を見逃さないよう注意が必要です。
摂食・嚥下障害とは
食べ物を見て認識し、お口に入れて噛み、飲み込む(嚥下)まで一連の動きを「摂食嚥下」といいます。
この働きがうまくいかなくなったことを「摂食・嚥下障害」と呼んでいます。
摂食での大切な働きとなる咀嚼(そしゃく)と嚥下については、その機能を調べるための検査法があります。
- 咀嚼について:咀嚼機能検査
- 嚥下について:舌圧検査

咀嚼機能検査
噛めなくなる主な原因としては、普段からあまり噛まない習慣があることや、歯を失ってしまうこと、入れ歯やその不具合、さらに咀嚼筋や舌の機能が低下することなどが挙げられます。
当院ではグルコセンサーという測定キットを使用し、咀嚼機能を数値化する検査を行なっています。
◆グルコセンサー
グルコースというブドウ糖を含んだグミ「グルコラム」を20秒噛んだ後、10ccの水でお口をすすぎ、吐き出した水溶液の中のグルコース濃度を測定することで咀嚼機能を評価します。
【咀嚼機能の回復について】
噛む機能が不十分と診断された場合は、入れ歯やインプラントなどの治療を行い、咀嚼機能の回復を目指します。

舌圧検査
摂食・嚥下機能は舌の運動機能と深く関係しています。舌圧の低い人は食事の際にむせるなどをして、食べ物をうまく摂取できなくなります。
当院では舌の運動機能を測定する「舌圧測定器」を使用して検査を行なっています。
◆舌圧測定器
デジタル舌圧計に接続したバルーンを口の中に入れ、舌でバルーンを押しつぶします。そして、その際にかかった圧力を最大舌圧として測定します。
測定値は摂食・嚥下機能に関する口腔機能検査のスクリーニングの指標となります。
*スクリーニング:ふるい分けること、選別
【舌の運動機能の回復について】
舌の運動機能が低い場合は舌のリハビリテーション訓練を行います。
訓練後、最大舌圧を測定し数値の変化をみることで、リハビリ効果の確認ができます。

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