放っておくとどうなる?オーラルフレイルの影響

困るシニア

こんにちは。君津ピースデンタルクリニックです。

「オーラルフレイル」という言葉をご存じですか?
オーラルフレイルとは、加齢によるお口の機能の衰えを放置すると、食べる力や話す力に影響が出て、やがて心身の機能低下にもつながる状態を指します。
今回は、健康寿命を延ばすための大切なオーラルフレイルの予防方法についてお話しします。

お口の衰えは全身の健康にも影響する

「フレイル」は、加齢によって心身の活力(筋力や認知機能、社会とのつながりなど)が低下した状態です。
筋力などの身体機能が低下するよりも先に、社会参加など他者との交流が減ったり、お口の機能が衰えたりすること(オーラルフレイル)から始まります。
フレイルは、健康な状態と要介護状態の間に位置する段階で、早めに発見して適切な対応を行うことで改善が期待できます。

オーラルフレイルってどのような状態?

病気による入院やパートナーとの死別といった生活環境の変化によって、「お口の健康」への意識が低下します。
これが続くと、日常生活におけるささいなお口のトラブル(滑舌低下・噛めない食品の増加・むせなど)がみられ、食欲が低下したり、同じものしか食べなくなったりします。
さらに口腔機能の低下(噛む力の低下・飲み込みづらさなど)が生じ、食べる機能の障害を引き起こします。
この一連の現象および過程が「オーラルフレイル」と定義されています。

オーラルフレイルを放置すると起こるリスク

オーラルフレイルを放置すると、全身のフレイルやサルコペニア(筋肉の減少)、介護が必要になるリスクや死亡リスクが高まるといわれています。
オーラルフレイルは全身のフレイルの前兆でもあるため、早期の対応が必要です。

改善するために、日常でできるケア

オーラルフレイルは、お口の中の健康状態に気を付けることで症状の改善が期待できます。毎日のブラッシングだけでなく、歯科医院などで定期的にケアを受けましょう。歯に問題があれば治療を受け、筋力の低下が問題であれば、トレーニングを行うことが大切です。
また口腔体操によりオーラルフレイルの改善が期待できます。
ゆっくりお口を開いて10秒間保持し、その後お口を閉じて10秒間休憩してみましょう。
飲み込む力が鍛えられ、むせの症状を改善します。加えて、早口言葉を練習するとお口の動きが良くなり、表情も豊かになります。

オーラルフレイルを予防するために

オーラルフレイルは、加齢とともに誰にでも起こり得るお口の衰えです。
しかし、日常のちょっとした工夫や歯科医院での定期的なケアで予防することができます。
よく噛むことや、清潔で健康なお口の環境を維持することは、食べる楽しみを守るだけでなく、全身の健康にもつながります。
気になる症状がある場合は、お気軽にご相談ください。当院では、一人ひとりに合ったお口のケア方法を提案します。