今日は花粉症時期の「歯が痛い」症状についてお話ししたいと思います。
花粉症は、くしゃみや鼻水だけでなく、耳の中や顔もかゆくなり微熱も出たりします。
本当につらいですね・・・
そして、この時期になると「上の奥歯が痛い」と来院される方がいらっしゃいます。
診察すると歯には異常がないのに、上の奥歯が痛く感じるようです。
このことには理由があります。
上奥歯の上方に「上顎洞」と呼ばれる副鼻腔の一つがあり、花粉症による鼻の炎症が原因でその部分まで炎症を起こしてしまうことがあるからです。
奥歯に近い部分で炎症を起こし、痛みが出るので「上の奥歯が痛い」と勘違いしてしまうためなんです。
ご自身で判断することは難しいですが、副鼻腔炎が原因の場合は2~3本の歯に痛みが出ます。
むし歯が原因の場合には、1本の歯に痛みやしみる症状が出ます。
また、ご自身で痛い歯を特定できる場合は、むし歯の場合が多いです。
いずれにしても歯が痛い症状が長引く場合は、早めに歯科医院や耳鼻咽喉科などを受診なさってください。
その他、鼻づまりによる口呼吸や花粉症の薬で口が乾きやすくなるため、口腔内の乾燥による歯周病やむし歯のリスクも高くなります。
花粉症を悪化させないためにも食習慣を見直し、健康的な生活を心がけ、マスクやメガネなどで花粉対策をすることも忘れないようにしましょう。
花粉症の症状が重い人は、こまめに水分補給をしてお口の中の水分がなくならないように注意を。ホームケアでは、歯周病やむし歯になりやすいことを自覚して丁寧に歯みがきをするようにしましょう。