こんにちは。君津ピースデンタルクリニックです。
11月26日は「鉄分の日」です。ゼリア新薬工業株式会社が「いい鉄分」の語呂合わせから、鉄(Fe)の元素番号「26」を組み合わせて制定しました。
この日は、健康に欠かせない「鉄」について考える良い機会です。
今回は、鉄分が歯と体の健康にどのように影響を及ぼすかについてお話しします。
歯周病と鉄分の関係
歯周病菌は血液中の鉄分とたんぱく質を好む性質があります。
歯周病が進行すると、歯みがきの際に出血が起こり、その血液中で歯周病菌が増殖しやすくなります。増殖した歯周病菌が血管に入り込むと、全身に広がり健康に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
そのため、口腔内から歯垢や歯石を定期的に取り除き、歯周病菌の増殖を抑えることは、口腔内だけでなく全身の健康を守るためにも重要です。
鉄分が歯ぐきの修復に必要な理由
歯ぐきの健康を保つには血流が欠かせません。
歯ぐきに必要な栄養や、細菌と闘う白血球を血流が運ぶことで修復され、健康な状態を維持できます。しかし、体内の鉄分が不足していると、酸素を運ぶ赤血球が不足し、歯ぐきへの栄養供給が滞ります。
その結果、歯ぐきが腫れ、引き締まらず、歯みがきで出血しやすくなります。鉄分を適切に摂取することで、健康な歯ぐきの維持がしやすくなり、歯周病に対する耐性も高まります。
鉄分不足の原因と症状
鉄分不足には、以下の原因が考えられます。
- 食事からの鉄摂取不足:偏食や栄養バランスの乱れによるものです。
- 鉄分の必要量増加:妊娠や出産、授乳期には鉄の必要量が増えます。
- 慢性的な出血:月経異常や胃潰瘍、痔などによる出血が要因となります。
鉄分が不足すると、集中力の低下・頭痛・食欲不振・息切れ・動悸・立ちくらみといった症状が現れます。また、爪の変形や髪の毛が抜ける、肌荒れなど、さまざまなサインが体に現れます。これらの症状が見られる場合は、体が鉄分を求めている可能性があります。
鉄分を意識した毎日のケアで健康を守ろう
鉄分は日本人に不足しがちな栄養素です。
日々の食事で鉄分を補給し、定期的に歯科検診を受けて歯垢や歯石の除去を行うことで、歯と体の健康を守ることができます。
最近、歯ぐきからよく出血するなど、少しでも気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。